【温泉の歴史と文化】第1回のテーマは「温泉の発祥や歴史について」です。温泉の発祥や世界最古の旅館などといった歴史を学び、温泉のさらなる魅力に迫りましょう。
温泉の歴史
【温泉の歴史:世界編】温泉文化のはじまり
全世界での温泉利用の歴史は古く、紀元前3000-4000年代のエジプトでは、エトルリア人が源泉周辺に温泉施設を建設し、鉱泉を管理する制度を持っていたとされ、紀元前500年頃にはギリシャで硫黄泉に入浴していたという記録もあります。また、ローマ人は温泉を好み、古代ローマ帝国時代にヨーロッパ各地で温泉を開発し、傷病者に温泉療法を広めました。温泉は古代から健康や癒しの場として重要視されていました。
【温泉の歴史:日本編】温泉文化のはじまり
日本で温泉文化が始まった時期は定かではありませんが、日本書紀などの古文書には、「天皇の温泉行幸」にまつわる記述が確認されています。また、奈良時代にはすでに「温泉」という言葉が広く知られていたといわれています。日本は火山帯に位置しているため、歴史的にも火山性の温泉が多く、温泉文化が広く発展していったと推察されます。
確認テスト
不正解
不正解
正解
不正解
温泉マークの歴史
【温泉マークの歴史】温泉マークの起源は?どこで生まれた?
江戸時代に生まれた温泉マークには、湯けむりが3本描かれています。1661年に江戸幕府が付近の農民の土地争いを治めるために評決文を出し、その地図に磯部温泉を表す温泉マークが2つ描かれたことが日本最古の温泉マークの始まりだと言われています。磯部温泉には「温泉記号碑」という碑があり、磯部駅前の磯部詩碑公園内にある赤坂神社に立っています。
【温泉マークの歴史】温泉マークの湯気に意味がある!?
温泉マークの3本線は、温泉から立ち昇る湯気を表していると言われています。これらの3本線は、どれも同じ長さでしたが、昭和23年に温泉法が制定された際に温泉マークに意味を持たせることが決まり、真ん中の線だけが長くなりました。
温泉マークの3本線は、身体にとって最適な温泉の入り方を表しているとも言われています。左の線は5分程度で、最初の入浴におすすめです。真ん中の線は一番長く、8分程度入浴するのが良いとされています。最後に、一番右の線は3分程度で、さっと入ることを推奨しています。この入浴方法は、湯あたりを防止し、身体の芯まで温めることができるとされています。温泉旅行の際には、この入浴方法を参考にしてみてください。
温泉マークは改定された?ISO国際規格への変更について
ISO(国際規格)とは、世界的な基準で、外国人観光客にも理解しやすいものです。国土地理院が2014年に設置した「外国人に分かりやすい地図表現検討会」により、温泉マークやコンビニマークなどの表示が改善されることになりました。2017年7月からは新しい表示が採用されています。
ISOの温泉マークは、3人が温泉に浸かっている様子が描かれ、従来の温泉マークと同様に3本の湯気が上がっている状態を表しています。しかしながら、日本温泉協会は従来の温泉マークを支持している趣旨のコメントを発表しています。現行マークは温泉業界の関係者や温泉ファンからの支持も高く、存続を求める声が多数あります。
確認テスト
不正解
正解
不正解
不正解
温泉に関連する世界最古の〇〇について
【世界最古の旅館】西山温泉 慶雲館
山梨県南巨摩郡早川町に位置する西山温泉 慶雲館は世界最古の宿泊施設として「ギネス世界記録」に認定されています。また、この旅館は創業者一族が現在でも経営を続ける、世界最古の現存企業でもあります。
【日本最古の湯宿建築】四万温泉 積善館
群馬県に位置する四万温泉 積善館は、日本最古の湯宿建築であり、国の登録有形文化財や群馬県の指定文化財にも登録されている、歴史的価値の高い温泉宿です。赤い橋の向こうに佇む姿が印象的で、300年以上の歴史を誇ります。この温泉宿は、多くの映画やメディアに取り上げられており、世界的にも有名なジブリ映画「千と千尋の神隠し」のモデルともいわれています。
【文献上日本最古の温泉地】道後温泉
日本一古い温泉といえば、日本三大古泉(=日本三古湯)に代表される愛媛県の道後温泉、兵庫県の有馬温泉、和歌山県の白浜温泉が挙げられますが、文献上最も古いとされるのが道後温泉と言われています。
確認テスト
不正解
不正解
不正解
正解
【温泉の歴史と文化】温泉の発祥は?世界最古の旅館は山梨に!? まとめ
温泉の発祥や歴史についてご紹介しました。温泉は古代から人々に親しまれ健康や美容に効果があるとされています。また、日本においては温泉文化が発展し、多くの温泉地が存在しています。温泉の歴史を知ることで、その魅力や効能をより深く理解することができます。